檜垣智也さんのリサイタル(9月27日/アクロス福岡1F円形ホ ール)の案内をいただいた。
檜垣さんは、愛知県芸で作曲を学んだ後、パリで「アクースモニウ ム」を修業して、この新しい音響芸術の世界を、創作・上演の両面 から紹介しているサウンド・アーティスト。
私はJ.-Y.ボスールの『現代音楽を読み解く88のキーワード 』を翻訳する際、「アクースモニウム」の項目はもちろん「電子音 響音楽」の項目も、ずいぶん助けていただいた。
... 「アクースモニウム」は、ホール内に16個以上のスピーカーを縦 横に配置して、録音作品の上演中にどんどんミキサー卓を操作し、 個々のスピーカーの個性を際立たせながら、様々な大きさ・距離・ 方向から「音響スクリーン」を形成する芸術。ミキサー卓の操作次 第で、ニュアンスやコントラスト、立体感や動きが生まれるという 、いわばスピーカー群によるオーケストラ。この喩えでいくと、ミ キサー卓に座る人は、いわば指揮者にあたると思うんだけれども、 この領域に通じたフランソワ・ベルなんかは、アクースモニウム自 体を「聴感を演出する楽器群」と表現しているほどなので、彼のイ メージの中で「アクースマット」は指揮者というよりスピーカーを 鳴らす演奏者という位置づけなのかもしれない。響きの出来事を視 覚的に提示するソフトウェアとして「アクースモグラフ」も開発さ れていて、仏独では、かなり定着しているらしい。
9月27日には以下5作品が上演される。
・檜垣智也『Incorporeal』
・今史朗『生命の水』
・中村滋延『Passion』
・パルメジャーニ『La Roue Ferris』
・デュフール『変態』
残念なのは、私には、まだこの「アクースモニウム」という領域に ついて、耳でアプローチし、上演の有様を記述したりする力がない こと。その力があったら、いろいろな場面で書きたいのだが・・・ 。
いわゆる伝統的なクラシック音楽に関しては、聴音・視唱の訓練1 5年を経て、くり返し再生可能なCD評からスタートし、それを5 〜6年も続けてから、ようやく演奏会評にとりかかるにいたった。 その演奏会評だって、事前にNaxos Music Libraryで曲目をゴリゴリ予習してから臨んでいる。
しかしアクースモニウムの場合、上演される曲目はほとんど初聴の 曲ばかり。
独仏ではかなりメジャーなアート領域だというけれど、日本に暮ら しているかぎり、耳を鍛える方法も、言語化された評がどんな聴き 所をたよりにしているのかも、心許ない。
とはいえ、今は地道に、トレーニングするのみ。
事前に入手できる曲が2つほどあって、私の恩師で元上司の中村滋 延先生の『Passion』は聴くチャンスあるし、パルメジャー ニの『La Roue Ferris』についてもiTunesに載っかっているのをみつ けたぜい。
http://itunes.apple.com/jp/alb um/la-roue-ferris/id315769301? i=315769397&ign-mpt=uo%3D4
檜垣さんは、愛知県芸で作曲を学んだ後、パリで「アクースモニウ
私はJ.-Y.ボスールの『現代音楽を読み解く88のキーワード
... 「アクースモニウム」は、ホール内に16個以上のスピーカーを縦
9月27日には以下5作品が上演される。
・檜垣智也『Incorporeal』
・今史朗『生命の水』
・中村滋延『Passion』
・パルメジャーニ『La Roue Ferris』
・デュフール『変態』
残念なのは、私には、まだこの「アクースモニウム」という領域に
いわゆる伝統的なクラシック音楽に関しては、聴音・視唱の訓練1
しかしアクースモニウムの場合、上演される曲目はほとんど初聴の
独仏ではかなりメジャーなアート領域だというけれど、日本に暮ら
とはいえ、今は地道に、トレーニングするのみ。
事前に入手できる曲が2つほどあって、私の恩師で元上司の中村滋
http://itunes.apple.com/jp/alb
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