2010年6月23日

シュタイナー医療のこと

少し前のことになるが、宮司浜の古民家で、シュタイナー的医療について学ぶ講演会を聴いてきた。
この方面は初心者なので、まだまだ理解はあいまいにちがいないのだが、印象的だったのは発熱についてのお話。

0〜21歳の「子ども期」のなかで、第1七年期(0〜7歳)には体が育ち、第2七年期(8〜14歳)には心が育ち、第3七年期(15〜21歳)には精神が育つ。各段階の成長を助けるのは「熱」であり、第1七年期には体が発熱し、第2七年期には心が発熱し、第3七年期には精神が発熱することによって、体・心・精神がその子どもの個性化をとげる。だから熱をおびることはとても大切。

8〜14歳の子どもが何かに熱中しているとき、つまり、心に熱をおびている時、親はだれしも、その熱中を助け、のばしてやりたいと思う。それなのに、0〜7歳の子どもが体に熱をおびる(発熱する)と「解熱」することばかり考えて、薬などで無理に解熱してしまいがちである。発熱しているこどもは苦しそうだけれど、偶有の躯を少しずつ自身の個にあわせて個性化している。その病をとおして乗り越え、獲得しつつある成長や個性化のことを念頭におきながら、看病にあたってほしい。

・・・というおはなしを、医師資格をもちかつアントロポゾフィー医療については研修医である立場の人がしてくれる。
「ゼッタイ解熱してはいけない」という観点を示す方ではないので、安心して聞いていることができた。

このことばを考えつつ、帰りには、かつてマイミクのnissiyさんから教えていただいた高宮のvegegardenでご飯をいただいた。有機農法・伝統製法の食材を使ったマクロビオティックカフェで、おかずのすべてが少しずつなのに、満足感と満腹感がふわーと広がって、幸せな気持ち。

店長さん(たぶん)から勧められて、真弓定夫『子どもたちに贈る12章』を読む。
真弓定夫は、ここ30年におよび、薬によらず食餌療法だけで小児科医療を行ってきたという武蔵野市のお医者さん。
今日の日本の医療の問題点とそれに足をすくわれない生活の仕方を中心に、とても大切なことを、平易な語り口でコンパクトに語ってくれる。
なお、この本(580円)はAmazonでは扱っていないようだったけれど、田舎の本屋さんで買える。

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