フリーターという概念があるからそこに居場所をみつける、という状況がありうることもふまえた上で、別の側面から「意識」をさぐるために、97人分約500ページのヒアリング記録(日本労働研究機構の調査研究報告書136:フリーターの意識と実態)を分析したもの。
以下3点を抽出した上で
- やりたいことかどうかが、仕事を続ける前提である
- やりたいことは、今わからなくてもいい。という前提がある
- やりたいことは、自分のプロセスにでなく自分の外部に実在する、という前提がある
- 良いフリーターと悪いフリーターという上下観がある
- やりたいことを見つけるプロセスからリタイアしにくい
そう、たしかに
「やりたいこと」の奨励と、それを外部的に「こたえる」ことの要請は、今、強すぎる。
なにしろ朝っぱらの8時から、アンパンマンのマーチがこんなふうに流れる。
1番 2番
なんのために生まれて なにが君のしあわせ?
なにをして生きるのか なにをしてよろこぶ?
こたえられないなんて わからないままおわる
そんなのはいやだ! そんなのはいやだ!
生の肯定や、自由の肯定の方向性が、強すぎてふりきれちゃっている。
こたえられなくても、なにかをして生きていれば、よろこべたり、しあわせだったりするかもしれないのに。