2010年1月9日

ノート 2010年1月上旬

  • Google Calendarに「ユダヤ教の祝日」が入った。世界史の多くの問題が詰まっていることを感じさせられる「祝日」集。 http://www.google.com/calendar/embed?src=ja.jewish%23holiday%40group.v.calendar.google.com
  • Life hacks
  • 日米地位協定 http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/usa/sfa/kyoutei/index.html
  • JSPS Monthly (学振便り) ドイツの学術関係情報 http://cz.biglobe.ne.jp/cl/Q019/8316/3201000249/2016432
  • The Times Higher Education Supplement http://www.timeshighereducation.co.uk/
  • 文化系シンクタンクへのリンク http://cpnet.at.infoseek.co.jp/link/thinktank.htmlリンク切れ訂正→再録
  • 童具館 http://www.dougukan.com/nenrei.htm
  • アリスチャイルドケアサービス http://www.alice-wakuwaku.com/
  • 日本映像学会第36回全国大会は2010年5月29-30日 日本大学芸術学部 江古田キャンパス
    テーマ:アナログとデジタル-----映像環境はどこへ向かうのか
    エントリー詳細:1月末発送予定の全国大会第2通信
  • 欧文フォントの基本設計 http://www.cinra.net/column/morisawa/morisawa07-1.php
  • 京極高宣氏の件(読売毎日)では、「引用」という概念の用い方がズレていないか。無断転載は大問題(公表権の侵害)だし、この方が主張しているように「自分の視点で書き直」せば、それも大問題(同一性保持権・翻案権の侵害)だろうけれども、今回の事態に無断引用という言葉をあてはめると「引用」概念の観点がズレてしまう。だって普通、他人の著作を参照・引用するたびに、いちいち連絡を入れるという事態のほうが異常で、「無断引用」は全然いけなくない。
  • 岡島尚志「コンテンツ/キャリアの保持と分離----映画・映像の長期保存に関する一考察」『日本映像学会報』No.149, 2010, p.2.
    岡島尚志・・・東京国立近代美術館フィルムセンター主幹。国際フィルム・アーカイブ連盟会長。
     キャリアとは、経歴(career)が転じた“生え抜きエリート”の意ではなく、運び手・荷台(carrier)のこと、つまり情報・中身(content)を載せているモノ(artifact)のことである。映画というメディアに当てはめれば、コンテンツは映画の写っている内容、キャリアはフィルムということになる。(中略)映画のコンテンツを長期にわたって保存するには、主として二つの方法「保管と転写」がある。再び言葉を整理しておくと、「保管」とは、低温低湿環境などを整備してコンテンツとキャリアを切り離さず一体のものとして維持し、可能な限りオリジナル(preprint element等)の延命をはかることである。「転写」とは、コンテンツを別のキャリアに移し換える作業で、内容・情報の移動先は同じ35mmフィルムであったり、他のデジタル情報ファイルであったりする。別の言い方をすれば、受動的な保存が保管で、能動的な保存が転写である。英語の動詞に対応させると、保存はpreserve、保管はconserve、転写はduplicate/transfer/migrateなどとなる(転写は複製化といってもよい)。さらに、能動的保存の積極的・集約的・徹底的な作業形態が、修復・復元(restore)ということになる。
     2009年に映画としてわが国初の重要文化財指定を受け、フィルムセンターに保管されている「紅葉狩」は、九代目団十郎と五代目菊五郎を1999年11月に撮影したコンテンツとしては111年前の「もの」(無形)であり、ナイトレート・デュープネガの形式で現存するキャリアとしては1927年に転写複製された83年前の「モノ」(有形)である。111年前の日本・日本人、そこにあった2度と繰り返すことのない時間が83年前に製造された情報キャリアに載って今も残っていることの感動をかみしめつつ、われわれは今後もこれをコンテンツ/キャリア一体で保管し続けるだろう。一方で、そのコンテンツはデジタル・ドメインにも転写され、ミクロレベルでの倫理にも慎重かつ誠実に気を配るアーキビストらによって、写真化学的限界を超えた高品位の修復・復元処理を施され、多メディアによる利活用の可能性を拡げていくに違いない。アーキビストは、その作業全ての技術的行程を、映画史的来歴の詳細とともに記述し、公開と継承が可能なメタデータとして残さなければならない。
        (中略)
     「デジタル情報の長期保存には定期的なマイグレーションしかない」と言い放つ人々は、それがどれほど深刻なことかわかってはいない。いや、分かってはいてもそれは自分たちの責任ではないと考えているのだろう。事実、光ディスクの持続性に関して問われたある企業の社長が「安く小さく速くを目標に技術開発を行ってきたが、われわれ技術者は1度も長く保つものを開発してほしいとは言われてこなかった」と発言するのを聞いたことがある。彼らは技術者・科学者あるいは経営者であって、保存をする人々ではない膨大なデジタル情報の長期保存に、一体、だれが責任をもち、だれが必要な資金を負担するのか。これは全世界的な大問題ではあるが、残念ながら、そのようには認識されていない。
     最新のメディアレス・アーカイブ構想や、地球に偏在する原料を用いて開発されるであろう劣化がきわめて緩慢な“千年保管素材”の研究などは、知れば知るほど興味深いが、残念ながら、そうした技術だけでは真の長期保存が実現できないことを私は経験上確信している。必要なのは、夢の技術を正しく運用するアーキビスト(人)とアーカイブ(場所)であるという当たり前のことが、この映像大国でもっともっと議論されなければならない。
  • お弁当箱(ランチボックス)品番=タイガー魔法瓶LWY-C,F,L,E 相談窓口=0570-011101
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1 件のコメント:

  1. 関係者各位 2010年1月20日 国立社会保障・人口問題研究所 所長 京極 髙宣 朝日新聞報道に対する声明
    1 報道内容 2010年1月7日朝日新聞朝刊31面において,「国立研究所長が盗用」との見出しの下,私が1986年から87年に発表した「海外の社会福祉」と題する論文において,1986年に当時の国会図書館の調査員が作成した「フランスにおける社会福祉の法制と行政組織」という論文をほぼ引き写した上,補助金等を受けていた1987年と92年の研究事業の報告書にも上記調査員の論文を使い回した等の内容の記事(以下「本件記事」といいます。)が掲載されました。
    2 意見 しかしながら,上記の「フランスにおける社会福祉の法制と行政組織」(以下「本件報告書」といいます。)は,私が旧厚生省社会局の専門官であった1985年当時に,私を含む旧厚生省社会局庶務課が上記調査員を含む方々に対して,社会福祉の国際比較の観点から,調査・作成を依頼したものであり,その後のさらなる社会福祉制度の研究のために本件報告書の利用することについての許諾も得ていたものです。もっとも,本件報告書は,フランスの行政制度を紹介するものでしたが,各国の社会福祉制度との比較・分析の視点が必ずしも十分ではありませんでした。そこで,私は,当時,厚生省社会局社会福祉専門官として,社会福祉制度の国際比較を行い,その成果を啓蒙すべき立場にありましたので,1986年の論文において,上記許諾の下に本件報告書の一部を利用した上,新たに各国の社会福祉制度の比較・分析を行ったものであり,本件報告書の「盗用」などと呼ばれる行為を行ったことはありません。また,「使い回し」との記事についても,1987年,92年の各論文において,私はその当時ごとの制度の改正についても調査・言及しているのであり,同じ内容を「使い回し」た事実はありません。上記事実を含め,私は,朝日新聞の取材に長時間にわたり真摯に対応し,「盗用」等の事実がないことも説明しました。にもかかわらず,朝日新聞は,本件記事において,あえて,本件報告書を報告書ではなく「論文」と表現し,また,「盗用」,「使い回し」等の悪意のある表現を用いて,国内外の一般読者に対して,あたかも私が他の研究者の独自の論文を勝手に使用して,自らの論文として発表した上,これを使い回すことで不当に複数回の補助金を得たような印象を与えました。このような行為は,研究者としての私の社会的評価を著しく低下させ,名誉・信用を毀損するのみならず,私が所長を務める国立社会保障・人口問題研究所の存続基盤をも揺るがしかねないものです。
    3 本件に対する対応 本件経緯についてさらに調査をしておりますが,かかる事態を受けて,私は代理人弁護士を通じて,本年1月15日付けで,株式会社朝日新聞社宛てに通告書を発送し,本件記事が私の名誉・信用を毀損するものであること等を厳に指摘した上,今後の対応についての回答を求めております。万一,同社から誠意ある回答がない場合には,民事訴訟等の法的措置をも辞さない所存です。関係者の皆様におかれましては,何卒ご理解を賜りますよう,宜しくお願い申し上げます。以上
    問い合わせ先;m-abe@jcsw.ac.jp

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