2009年10月31日

サヨナラ映画 

中山美穂さんの『サヨナライツカ』が2010年1月公開、
忍さんのほうも2010年2月公開で『さよなら夏休み』という作品にご出演のようです。

美穂さんが『サヨナライツカ』の舞台挨拶で言っていたこと・・・。
子供を授かってからは(中略)生きていること自体で世界と関わっているんだと思えるようになった


彼女の語ったことは、ぽんぽんに赤ちゃんができたときに感じたことと、そのまま重なる。
この子や主人の命を通して世界とつながることができる、と。

ボーヴォワールが描く「孵化器」は、主体性を手放し、宇宙にドボンと投げ出された、ずいぶん暗いイメージのものだった。でも、巣ごもりは、もっと温かくて明るい。
この60年の間に、第二の性別が疎外されずに生きられるようになったということなのだろう。

その温かさを、沢山のフラッシュがたかれる中、静かに簡潔に語れるなんて、ミポリンは女性としてとても魅力的。
さすが作家の伴侶だ。

というか、
ミポリンも忍さんも、言葉遣いや立ち居振る舞いに、教養やしとやかさがある。
出演決意にあたっても「おまかせしたいと思いました」。
毎日を大切に生きている人が発する言葉。

こういう姉妹を育てた親は、どんな素晴らしい方なんだろうか。

ただ、映画のストーリーのほうは、どうもあまり芳しくなく、「25年も不倫」というコンセプト...ううむ。私はこういう設定を「25年も文化」とは判断しかねるタイプであり、中川与一の詩的な婚外恋愛モノ『天の夕顔』でさえはまれなかった。
ミポリンといえども見るかどうか迷うね。

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