2010年3月11日

インフルエンザ対応

今回のインフルエンザでは、ずいぶん沢山の大学がインフルエンザで受験できなかった人にチャンスを与える努力を行った。新聞記事によれば、九州でも、4つの国立大学(こういう判断にあたっては「国立大学法人大学」であることは無視して通達が下りてくるのだろうね)に1名ずつ4名が受験し合格するという「成果」があったというが、追試験用の問題といえども本試験とまったく同等の労力を費やさせられる各大学教員は本当にお気の毒だと思う。今年は、年度内に産休が入るために入試関連業務からことごとく解放されていたので、この問題についてあまり怒らずに済んで、助かったけれど。

今日、国連英検のホームページで2009年度第2回試験の情報を見たら、「団体受験申込責任者の皆様」向けの情報として、こんなのがあった。
感染拡大予防を目的とした学級閉鎖・学校閉鎖等で、試験の実施運営が困難な場合は受験申込を2010年度第1回または第2回試験へ振り替えさせて頂きます
つまり「受験料の分は次回使えますよ」という内容。


救済措置って、このくらいの内容が妥当なのではないかと思った。

「一生に一度の大学受験がインフルエンザでふいになったら可哀相・・・」は真実であるが、だからといって、何が何でも「可哀相」を消去しなければならないとは限らないような気がするのだ。

「全共闘が占拠して暴れたので入試がなくなっちゃいました」とか、「受験を申し込んでいた大学が入試直前に潰れました」とかは、その都度、ハイティーンが乗り越えるべき試練の一部だったはず。
大学は絶対に義務教育なんかではないのだから、個人がそういう出来事を全部ひっくるめて腹をくくって毅然と「その出来事を学んで」みたっていいのではないか。

社会的に大きな話題になりさえすれば、根本理由はともあれ何でもゼロから救済措置を講じる世の中が、なんとなくヨワーく感じられる。

1 件のコメント:

  1. あかまっこ2010年3月11日 21:25

    全っっっく同感であります!!!
    すみません…追試験のために例年の倍の労力を入試問題作成にとられた身としては、つい力が入ってしまって。
    こんなことが慣例化でもしたら、とても大学の教育・研究内容の質の維持は成り立たなくなると危惧しております。

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